医学研究に関する情報公開および研究協力へのお願い

2020-02-08

医学研究に関する情報公開および
研究協力へのお願い

 当グループでは、福井大学医学系研究倫理審査委員会の承認および医学系部門長の許可を得て、下記の医学研究を実施しています。
こうした研究では、対象となる方に関して既に存在する試料や情報、あるいは今後の情報や記録などを調査しますが、対象となる方にとって新たな負担や制限が加わることは一切ありません。
このような研究では、国が定めた倫理指針に基づき、対象となる方お一人ずつから直接同意を得るかわりに、研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開することが必要とされています。
ご自身の情報や試料を研究に使用してほしくないという場合や利用目的の詳細など研究に関するお問い合わせなどがある場合は、以下の「問い合わせ窓口」へご照会ください。研究への参加を希望されない場合、研究結果の公表前であれば、研究期間内にご連絡いただいた時点より対象から除外いたします。なお研究不参加を申し出られた場合でも、なんら不利益を受けることはありませんのでご安心ください。

医療法人雄久会 奥村病院 腎泌尿器科
医療法人雄久会・社会福祉法人慈心会 各施設
福井大学大学院医学系研究科 泌尿器科

【研究課題名】
高齢者施設における入所者の下部尿路症状および全身症状との関連についての調査
【研究期間】
医学系部門長承認日 2022年9月30日

【研究の意義・目的】
尿(おしっこ)が出にくい、あるいはトイレの回数が多い、尿が漏れる、といった症状を「下部尿路症状」と言います。尿が出にくい原因としては前立腺肥大症が代表的な病気ですが、膀胱自体が収縮しにくくなっていることもあり、これを「低活動膀胱」と言います。しかし低活動膀胱をどのように診断しどうやって治療したら良いのか、現在のところ一定の診断方法や治療法はありません。一方、尿の回数が多い、尿が漏れるといった症状を引き起こす病気には「過活動膀胱」がありますが、これには診断方法や治療法は確立されています。「低活動膀胱」「過活動膀胱」もともに生活習慣の乱れ(肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症など)から生じる可能性や脳の働きが関係していることが最近の研究で分かってきました。またこの2つは高齢者で多く、特に「過活動膀胱」の1つの症状である「夜間頻尿」は1番困る症状(日常生活に支障が生じる)とされ、転倒や骨折と関係するとも言われています。転倒骨折は死亡率を上昇させることもあり、夜間頻尿の原因や対策について多くの研究がなされています。しかし、実際には良く分かっていないことも沢山あります。
このように高齢者の「下部尿路症状」の原因や対策は難しく、生活の質や寿命とも関係することから、「下部尿路症状」と全身状態、生活上の動作、認知機能、血液データとの関係を研究することは高齢者の生活の質を高めるために有用だと考えています。そこで皆様の施設入所中のデータを活用させていただいて、高齢者の生活の質を高める研究を計画しました。どうかご理解いただきたいと思います。

【研究の内容】
1.研究の対象となる方
2019年9月から2022年9月に老人保健施設ひかりケアホーム、特別養護老人ホームひかり苑、特別養護老人ホーム泉の郷、および特別養護老人ホームかわにし苑、およびグループホームうららの家の各施設に入所中の方。

2.研究に用いる試料・情報
診療の過程で得られた以下の情報を使用します。
 背景:性別、生年月日、身長、体重、合併症、既往歴、現病歴、前治療
 使用薬
 自覚症状・他覚所見の確認: 膀胱用超音波画像診断装置リリアムα-200®︎を用いた残尿測定および腹部超音波によって得られた前立腺体積の測定、および可能な方には、尿流量測定器を用いて排尿パターンを解析します。また高齢者状態評価であるフレイルスコア、Barthel index、CGA7を用いた全身状態評価、NQOLを用いた睡眠の質の評価、MMSE、HDS-Rを用いた認知機能の評価、およびOABSS、IPSS、QOLスコアを用いた排尿機能機能評価、発熱の回数、転倒歴、転倒骨折歴、パーキンソニズムの有無の評価を行います。
 バイタルサイン:血圧・脈拍数
 血液・生化学検査・尿検査

なお、研究成果は学会や医学誌等で発表されますが、個人を識別できる情報は削除し、公表しません。また、取り扱う試料・情報は厳密に管理し、漏洩することはありません。

3.研究の方法

【利益相反について】
利益相反とは、外部との経済的な利益関係(資金提供など)によって、研究データの改ざん、特定企業の優遇など研究が公正かつ適切に行われていないのではないか(企業に有利な結果しか公表されないのではないか)と第三者から懸念されかねない事態のことをいいます。

この研究は、特定の企業や団体から研究資金や給与・謝金など、特別な便宜を受けていないことを福井大学臨床研究利益相反審査委員会に全て報告し、利益相反状態でないと判定されています。研究を公正に遂行し、対象となる方に不利益になることや、研究結果を歪めることは一切いたしません。

【研究計画書及び研究の方法に関する資料の入手・閲覧方法】
本研究では、研究計画書及び研究の方法に関する資料に関しては、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内に限り入手又は閲覧が可能です。その入手・閲覧をご希望される際には下記「問い合わせ窓口」までご連絡下さい。

【個人情報の開示等に関する手続き】
本院および福井大学が保有する個人情報のうち、本人の情報について、開示、訂正及び利用停止を請求することができます。詳しくは下記ホームページをご覧ください。
≪福井大学における個人情報保護について≫
http://www.u-fukui.ac.jp/cont_about/disclosure/privacy/

【本学における研究責任者】
横山 修 (泌尿器科 教授)

【本研究に関する問い合わせ窓口など】
○問い合わせ窓口
〒910-1193
福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
福井大学医学部 泌尿器科
電話:0776-61-8399
受付時間:平日8:30~17:15(年末年始、祝・祭日除く)

〒918-8104
福井県福井市板垣5−201
医療法人雄久会 奥村病院
電話:0776-33-1500
受付時間:平日8:30~18:30、土8:30~13:30(年末年始、祝・祭日除く)

○ご意見・苦情窓口
〒910-1193
福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
福井大学医学部附属病院医学研究支援センター
電話:0776-61-8529
受付時間:平日8:30~17:15(年末年始、祝・祭日除く)

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